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読んだ本20100307

通信制大学の方が落ち着いたら、資格の勉強を本格的に始めようと思っていたのだが、どうしてもお勉強らしいお勉強より、それ以外の本へ手が伸びてしまう。しかも、このところAmazonでどか買い(一度に1万円ぐらい)するようになったので、積ん読本が増えて変に「読まなきゃ」みたいな気持ちになってしまっている。いいのか悪いのか分からない状態である。

前から読んでみたいと思っていたがなかなか買わずにいたら、ブックオフで100円で売られているのを見つけたので買った。昔のベストセラーはこのパターンで手に入れるとよい。

今更内容を言うまでもないかもしれないが、要するに、どんなに知能指数が高くても、情動(感情ややる気、我慢など)を上手くコントロールする力(EQ)が高くないと、その人の能力は十分に活かせない。だから、子供の頃からEQを高める必要があるし、大人になってからもトレーニングを続けるべきだということ。これは、社会人になってみるとすぐに分かる法則だ。一般的に見て有名な大学を出ていても、他の人とまともに意思疎通できなかったり、社会人として当たり前と思える気遣いもできないために、平均的な仕事もまともに出来ないという人は、ざらにいる。そういう差ができるのが、EQというわけである。

読む前はもっと心理学的なアプローチで書かれているのかとおもったら、大脳のはたらきなど脳の仕組でこうなっている、というように科学的な裏付けがはっきりとされており、意外にも理系な内容だった。誰が読んでも面白いと思うが、子どもが生まれたばかりの親には必ず読んでおいて欲しい本である。

立花隆は、裏付けもないのに知っているかのように科学について書く奴だ、などといった批判もあるようだが、昔からこの人の本を読んでは「もっと勉強しなくては!」と気持ちを奮い立たせたものである。社会人になってからはご無沙汰だが、学生時代はよく読んだ。何かの本で勧められていたので、久しぶりに立花本を買ってみた。

紆余曲折を経てその職業に就き、その道ではある程度有名になった20代から30代の「青春時代」(立花の定義では40歳ぐらいまで)の人へのインタビューになっている。どの人も、とにかく自分のやっていることが好きでしょうがない、あるいは「これしかない」という気持ちで仕事をしているという様子が伝わってくる。だからこそ、まだ若いにも関わらず一定の評価を受けるまでのレベルに達しているのだろう。振り返ると、仕事にも今一歩のめり込めず、趣味の方もまだまだ足りていないという自分は、なんと中途半端なことだろう。

山崎豊子の作品は、ドラマ化されると聞くと(テレビは見ないにもかかわらず)原作を買って読破するというパターンになっている。「白い巨塔」然り「沈まぬ太陽」然り、「華麗なる一族」もだ。

で、今回はこれである。やはり山崎豊子、はずれがない。前半、なぜ主人公の壹岐が商社という世界で働き続けようと決断したのか、ちょっと自分には納得行かないところがあったが、スケールも大きく読み始めると止まらない。少々後半の石油採掘のあたりは専門用語が多すぎて、読み飛ばし気味になった。いずれにせよ、面白い。

これも何かの本で紹介されていたか、友人のブログで紹介されていた本。気になる本があるとどんどんAmazonのほしい物リストに追加してしまうのだが、そうするとどういうきっかけで追加したのか分からなくなるのだ。すぐに買わないと全く興味を惹かないような本が残っていたりして首を傾げるときもあるが…。

要約すると、これからの知的労働者は、会社という枠に縛られずフリーランスとして、どこでも仕事が出来るスキルを身につけて行くべきだということ。そのために必要なのは、やる気や集中力を自分のリズムに合わせて制御する術を身につけること、ITを駆使して家族や共同作業者と常に「つながっている」状態を作ること、クラウド上のサービスを使い倒して場所に寄らず同じ仕事が出来る環境を作ること、であると著者は説く。

今日のブログは家で書いているが、自分も勉強したい時にはノートパソコンを持ってファーストフード店かカフェに行くことが多い。家にいると、ほとんどの場合だらけてしまうからだ。そういうことを続けていると、仕事においても、何もいつも会社に戻って資料を作ったり調べ物をする必要はないじゃないか、と最近考え始めてきていたところだったことも、題名を見てこの本をすぐに買った理由のひとつではある。まあ、日本企業ではこういった考え方(オフィスを持たず自由な場所で仕事をすること=ノマドワーキング)がすぐに受け入れられるとは到底思わない。しかし、自分のが生きていくために会社は当てにならないと感じる人は徐々に増えていっているように思えるし、実際に自分もそう思う。となると、将来的に会社に直接雇用されている人よりフリーランスが増え、ノマドワーキングのスタイルが定着してくるということは大いにありうると思う。そのスタイルの如何はともかくとして、アテンションコントロールのやり方のところだけでも読んでみる価値はある。


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